の続き
↓
夫はキチンとテーブルについて私と話す姿勢を見せてくれた。
私は夫に手紙を書いていたのでそれを読んでくれたか聞いた。
すると夫はひとつふに落ちないことがあると言った。
それは、私の書いた「売り言葉に買い言葉で言い返してしまった」というくだりについてだった。
「売り言葉って何?俺は喧嘩を売ってはいない。」
夫はそう言った。
私は「最初に怒ったのはお父さんじゃない?私はそれに言い返してしまって、そのことは本当に反省してる。言い返さないようにします。ごめんなさい。」と言ったら夫は「怒ってないよ。ただ注意というか指摘しただけだよ。」と言う。
私はとても驚いた。
私は結婚以来、夫はいつも些細なことですぐ怒って怒鳴る人だったんだ、なんでこんな人と結婚してしまったんだろう。結婚前はこんな風に怒鳴ることはなかったのに、結婚したら怒鳴るようになってしまった。本当に運がわるい。と思っていた。
結婚してからずーっと、そう思って暮らしてきた。
神様にも夫が怒鳴らなくなりますようにとお祈りした。
でも夫は怒鳴ってもいないし、怒ってもいない。
自分は怒ることはほとんどないと言う。
売り言葉に買い言葉って何?その部分はおかしいと思うと夫は言う。
嘘をついていないのは明白だった。
夫は心から怒っていないし怒鳴っていないと、
彼自身は思っているのだった。
本当に驚いた。
誤解だったのだ。
夫は些細などうでもいいことですぐ怒って怒鳴る人という私の認識は誤解だったのだ。
結婚してからずーっとずーっと私は夫の性格を誤解して過ごしてきたのだった。
夫はそういう言い方をするだけで、怒ってもいないし怒鳴ってもいなかった。
私がそう感じてしまうだけだった。
大きな声で注意をされると怒ってると私が感じてしまうだけだったのだ。
夫が今まですぐ怒って怒鳴ると思っていた数々の夫の言動はほとんど怒りではなく普通に私に話していたつもりだったのだ!
本当に私は驚きそしてホッとした。
私は今までいつも怒られてばかり怒鳴られてばかりで苦しくて、なんとかこの毎日を楽しくするために、苛立たないようにと自分の心を変えよう変えようと頑張ってきた。
夫がすぐ怒るからなんでこんなどうでもいいことで怒るんだろうとそれで私も腹が立ってなかなかごめんなさいが言えなかったけれど、
私の誤解だったのなら、もう同じように言われても私もそれに反応して言い返したり嫌な気持ちになったりしなくていいんだと思ったら、心からホッとした。
もう喧嘩の種は無くなった。
夫が今まで通り、私のことをぼけだのがさつだのバカだのと言ったとしても、
神様の先生に教えていただいた、「あらごめんなさい。」も、「がさつでごめんね。」「ばかでごめんね。」も夫が怒っていないのなら、すんなり言える。
今まで一生懸命素直になるように、我を捨てるように、優しい妻になるように、スマホのアプリを使って神様のみこころやお諭しを毎日読んで努力してきたのは無駄ではなかった。
そのおかげで会社では素直に、我を捨てることが出来るようになってきた。
あとは家庭で素直になれればと思い頑張ってきたのに、夫がすぐ怒るから難しいなぁいつ夫は怒らなくなるのかなあと暗い気持ちになったりもした。
だが、もう大丈夫だ!と嬉しくなった。
世の中には私みたいに相手に対する認識を誤解している夫婦ってどれだけいるのだろう。
すごく多い気がする。
それだけ人は他人の本当の気持ちが分からないものなのだ。
すぐ怒る夫という認識が誤解だったと心の底から理解出来たことは、私の人生で一番と言っていいくらい大きな出来事だった。