夫はもともと自分の父親が嫌いだと言っていた。
でも、会えば普通に話しをするし、口だけなのかなと思ってた。
ところが昨日、なぜか両親の話になって、大人になってから何かで喧嘩をしたときに、「おまえなんかかえる家にいらない」と言われたらしい。
存在を否定されるというのは本当に心を傷つけられる。
だから、言ってはいけない言葉なのだ。
それを父親から言われてしまったら辛いだろうなと思う。
夫の母は私にはとても優しいが、夫が子供の頃は厳しかったらしい。
厳しいだけじゃなく、独断的で、自分は出来ないのに子供にはうるさく言うタイプだったそう。
そして大雑把。
食事も適当だったという。
私が子供だったら絶対グレてたよ、と夫は言う。
じゃあなんであなたはグレなかったの?と聞くと、先のこと考えてたし、バカみたいだからと。
夫は承認欲求が強い。
幼児が今まで出来なかったことができたとき、周りの、特に母親に見ていてもらいたくて、必ず探して見て!とやる。
あれに似たものを私に求める。
夫が求めるのだから私は与えてやらなければならないのだ。
子供の頃、きっと見ていてもらいたくて仕方なかったんだろうな。
でも、見てもらえなかったし、心を傷つけられる言葉を言われてきたのかも知れない。
可哀想な子供時代だったのかもと、本気で優しくしてあげたいと思った。
夫の中の小さな子供がありありと浮かんできた。
そしてその子を可愛がってあげたいと初めて思った。